上司は在宅勤務してるのに、私の在宅勤務は認められない!
在宅勤務できる環境が有るのに納得できない!
上司は在宅勤務をしているのに、いざ自分が申請をしたら認められなかった事は有りませんか?
ウチの上司は荒天の時はもちろん、クリスマスも在宅勤務をしています。でも在宅勤務が出来る一般社員が申請を出しても認めてくれる事はありません。
在宅勤務が必要な場合でも出社を求められてきました。制度があって、正当な理由が有るのに使えない!こんな状況はかえってストレスが溜まります。
そこで今回は在宅勤務が出来るように、実際にやってみたことをブログにまとめてみたいと思います。
上司だけ在宅勤務…部下が出来ないのはなぜなのか?
実際に在宅勤務の交渉をしてみた結果、どうなったか?を紹介します!
在宅勤務が認められない理由とは?
在宅勤務が認められない理由は、会社ごとに異なります。
その背景には、さまざまな要因が絡んでいるんだと思います。でも共通する部分もあるはずです。
具体的に上げてみると、こんな感じです。
より詳しく見て行きましょう。
職務内容が在宅勤務に向かないから
在宅勤務が認められるかどうかは、職務内容に大きく依存します。
管理職の業務は、一般職よりも自由度が高く、意思決定が主な業務になります。
これに対し、事務職やサポート職は現場での作業が多いので、
そもそも在宅勤務が難しいケースがあります。
その為、自ら動くのではなく部下に指示を出して動かす管理職は在宅勤務がしやすく、
その指示を受けて現場を支える部下は、在宅勤務がしにくくなる傾向が有ります。
このように在宅勤務のしやすさは、職務内容で決まると言って良いでしょう。
部下が出勤していた方が楽だから
部下の在宅勤務が認められにくい理由の一つに、部下の管理のしやすさがあります。
このことは上司の立場から考えてみると良く分かります。現場に出勤して勤務する部下と、在宅勤務を使う部下とでは、管理のしやすさが全く異なります。
部下が現場に出勤していれば、対面での指示や確認を行う事が出来るので管理がしやすくなります。
その為、リモートワークツールの導入が遅れている会社や、
部下の行動を細かくチェックしてくる上司に当たってしまうと、
在宅勤務が認められないことがあります。
社内で不公平感が生まれると面倒だから
在宅勤務が出来る環境が用意されていても、社内で不公平感を生み出さないように、実際にはほぼ使えないようにしてあることがあります。(申請されても断られる)
現在では在宅勤務が出来ることは、外部に対して(特に求人)大きなアピールポイントになります。その為、他社の導入状況を見ながら、歩調を合わせるように環境を整えた会社もあるほどです。
その反面、社内で手軽に在宅勤務が使えるようにしてしまうと、ある問題が生じます。
それは使える部署と使えない部署との間で生まれる使用回数の格差です。
こうして部署間で生じた不公平感を是正するのは手間も時間も掛かります。それを避ける為、一律で在宅勤務を使いにくくしてしまうのです。
外部に対してのアピールポイントは欲しいので環境は用意したものの、現場に向き合って制度設計をしない会社では、こういったケースが考えられます。
ただ、このケースは職務内容や管理者の能力不足などとは異なる一面が有ります。
制度設計に問題はあるにせよ、本来は在宅勤務を利用したいと思っている一般社員同士が不公平感を感じることで、結果的にお互いの足を引っ張ってしまっていることに気付かなければなりません。
在宅勤務を交渉出来るように準備したこと
上司との交渉を成功させるために、どんな準備が必要かを考えました。
私がやってみたことは、こんな感じです。
具体的にどんなことをやってのか、より詳しく見て行きましょう。
在宅勤務が必要な根拠を準備する
まず、一般職員も在宅勤務が出来るようになるには、在宅勤務が必要な根拠を示す必要が有ると考えました。
在宅勤務であっても、出社した場合と同様の成果が出ている事が証明出来れば一番ですが、在宅勤務がしにくい状況だったので、その実績を積み上げられていませんでした。
そこで出勤によって発生するコストを提示することにしました。荒天や感染症などを切り口にし、BCP対策の観点から説明する事にしました。
実際にウチの会社では台風の中でも出社をさせられてます。その時は10時に会社にたどり着けたものの、会社側からは仕事を切り上げて早く帰るように指示が出ました。
この指示が出たのは11時だったので実働は1時間位です(笑)。なんで11時に出来た判断をもっと早く出来ないのか、謎です。
実際にこう言ったことが有ったので、コストや生産性の面から説明をする方が、上司も在宅勤務の利点を理解しやすくなると思って、この方向性で話を進めることにしました。
同僚の意見を集める
次に在宅勤務をするために、同僚からも意見を集めました。
複数の意見が揃うことで、個人の要望ではなく全体の意見にした方が、上司に伝わりやすくなると思ったからです。
社内アンケートはグループウエアを使用して私の役職以下の全員に実施しました。
「出る杭はみんなで打とう」がウチの会社の社風なので、こういうアンケートを取れば、当然周りから叩かれます。ここまでやっても、当たり障りのない回答しか集まらないかもしれないという不安はありました。
ただ誰も巻き込まずにやろうとしていたので、アンケートは無記名にしたことが良かったみたいです。思ったよりもノーリスクで在宅勤務がゲット出来るかもしれないと思った社員が多かったようで、アンケートは良い感じで「在宅賛成派」が大半を占めました。
でもアンケートの回答の中で気になったのは「私の仕事は在宅勤務が出来ないので、在宅勤務に反対する」と言う回答です。
今は職務内容のせいで出勤が必要な人であっても、社員全体で見れば出社以外の選択肢が増えたことは大きなメリットになるはずです。いつ自分がその立場に異動になるかも分かりません。
荒天や少し具合が悪い時に使えるカードが増えるだけなのに「私の仕事は在宅勤務が出来ないので、在宅勤務に反対する」。
社員同士で他の人が在宅勤務を取る事に対して寛容になる必要があります。自分は在宅勤務が取れなかったとしても、会社全体で働きやすさを底上げしていく意識がないと社員同士でも分かり合えないのかもしれません。
交渉のシナリオを考える
最後に上司と交渉するシナリオを考えました。
何を伝えて、何を伝えないか、ポイントをを明確にします。
また、ここまでやって単なる要望として伝わってしまったらもったいないので、当日説明に使用する資料も準備し、交渉した証拠を残します。
話すべきポイントはここまでで大体出来上がっていたので、交渉が通らなかった場合の落としどころを考えることに注力しました。
もし在宅勤務が難しい場合でも、代替案を取り付けることが出来れば、今よりは働きやすくなると思ったからです。
例えばウチの会社では、長年続いてきた古い慣習が多く残っています。特に、対面でのコミュニケーションを重視しまくります。
会社を働きやすくするには、こういった古い慣習を1つ1つ見直していかなければなりません。
でも結局こういう慣習を変えるのは手間が掛かるので、後の世代にも引き継がれています。
疑問に思っても口に出さないのが、ウチの会社の正解だからでしょう。短期的に考えれば、現状状維持を止めるコストは、現状維持を続けるコストを大きく上回ります。
このコストは長期的に考えれば逆転するんでしょうが、自分にメリットがあるかどうかだけにフォーカスしてしまえば長期目線を持てるはずは有りません。長期目線を持たないことが正解なんですから。
だから上司と話す機会が作れたら、在宅勤務は無理だとしても、こういった慣習を取り除くべきではないかと訴えることにしました。
交渉の様子
まず直属の上司に誰でも在宅勤務を利用出来るように制度を改定して欲しいと伝えました。
また、その為の準備をしたので管轄部署に話を通したいと相談しました。当然、伝えられた上司は嫌そうな顔をしています。
その時の上司からの回答は、こんな感じでした。
全く持って想定内。想定内過ぎる回答でした。
ただ筋は通せたので、これで良しとします。お墨付きが出たので管轄部署にアポを入れて、話をしました。
その間、相手は延々無言。何も話さないと決めているようでした。途中で質問をしても「まずは全て説明を仕切って下さい」と言われる始末。おかげさまでシナリオ通りに話が出来ました。
交渉した結果どうなったか
伝えるべきことは伝えられたので、回答を待ちます。でも無言っぷりは会議だけではありませんでした。
何度催促してもまったく回答なし。すれ違っても目も合わさない。
そして3か月後、こんなメールが来ました。
ご意見がありがたかったなら何よりです(笑)。
まとめ
今回は、上司だけ在宅勤務…部下が出来ないのはなぜなのか?実際に在宅勤務の交渉をしてみた結果、どうなったか?について書きました。
ウチの会社では、その後すぐに一般社員から在宅勤務用に整備されたソフトも削除されました。管理職以上の役職だけが相変わらず在宅勤務を謳歌しています。
結果的にアンケートに参加した一般社員から「お前のせいだ」と言われることになりました。落としどころを取り付けることも出来なかったので、これは仕方がないと思っています。
ボトムアップで何かを変えるには繰り返し言い続けて、現状維持側を少数派にする必要が有ります。現状維持を目的にしている上司に古い慣習を取り除くべきだと、ここだけで訴えても、やっぱり難しかったです。
でも「あそこまでやってダメなら、本気で在宅勤務をさせたくなかったんだろう」「この会社のことが良く分かった」と言ってくれる人もいました。
私にとっては結果が知れた分だけプラス、更に嫌われた分だけマイナスと言った感じです。職場で話す人は元々少なかったので、好きな人からは好かれたまま、嫌われた人からは嫌われたままでした。
同じような悩みを持った方に届けば嬉しいな。
現場からは以上です。
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